考え抜かれたオリジナルのパターンによって
美しいシルエットを生み出す
YLÈVEの定番アイテムであるデニム。
それは、性別も年齢もスタイルも問わず、
どんな人にとっても普遍的な存在でもある。
今シーズンはそのシルエットや
デザインはそのままに、
新しい加工技術を取り入れて
これまでにないデニムに仕上げた。
ビンテージのようなその表情の奥には、
数多の手仕事が潜んでいる。
普遍的な仕様はそのままに。
今まで多くは語られてこなかった、どこか玄人好みのムードが漂うYLÈVEのデニム。生地はオリジナルの13.5oz白耳セルビッチデニムに、使用箇所によって3種類使い分けられるステッチ糸や隠しリベット、そしてわたり閂などのビンテージデニムに見られる細かな仕様を取り入れることで、派手な意匠を持たずとも存在感のある一着になることを意図している。
加工をかけると斜行してしまうデニム生地に対して真っ直ぐに通るセンタークリースが印象的なストレート。ニュートラルなフィット感がどんな体型にも合わせやすい。
ウエスト位置が高く股上の深いハイウエストワイドは、ヒップ下から広がるボリュームのあるシルエットと、タイトなウエスト周りが特徴。
それとは反対にテーパードしていくシルエットのバギーデニムは、ヒップ周りにはゆとりがあるリラックスシルエット。今シーズンは、拘り抜いたパターンから生まれるシルエットはそのまま新たな加工を加えている。
洗いと加工を繰り返すことで
初めて生まれる風合い。
一新された加工によって生まれ変わった今シーズンのデニム。一度製品を縫い上げた後に前工程を施してから漬け込む作業を行ったのちに、はじめの洗い加工がかけられる。その後もう1度細かい手作業によってダメージやシワの加工を施したら、さらに洗いをかけて全体をブリーチ。そしてもう1度洗い加工。これらの作業を繰り返してから、ダメージの加工具合や色の出し方や残し方の微調整、ウエストやポケット口の削りなどの作業が始まる。これらは全て職人の手仕事にかかっている。
数え切れないほどの工程を経て完成するビンテージのような風合いは、工場の類稀なる努力と高い技術なしには生まれることはない。
(Center) 13.5oz DENIM BAGGY ¥39,600 WOMEN / MEN
(Right) 13.5oz DENIM HIGH WAIST WIDE ¥40,700
時を経て生み出された質感を、
新しい技術によって。
同じ加工の工場で仕上げられたスウェットはオリジナルのヘビーウェイトの裏毛を使用し、サンフェードしたような加工を施して仕上げる。このスウェットもデニムと同じく、まずは製品に仕上げられたのちに1度洗いをかけ、そこからハンガーに吊るして手作業で1点1点サンフェードの加工を施し、また洗って、という工程を行っている。それ故、加工の強弱がつくが、その加減においてわざとらしくならないように、そしてまるで古着のように仕上げることに技術を要している。
熟練職人の手業だからこそ微妙に生まれる個体差も、それぞれが年月をかけて変化していった古着のようでもあり愛着が湧くポイントになるはずだ。
Photography : Ryuhei Komura
Hair & Makeup : Kentaro Katsu ( SIGNO )
Interview & Art direction : Yukina Moriya ( nemos Inc. )